ダイナミックルーティングとスタティックルーティング

経路情報管理の方法として、スタティックルーティングダイナミックルーティングというものがあります。


ルーティング・プロトコルを使ってルータ同士で勝手に教えあってもらうのがダイナミックルーティング、
ネットワークの管理者が、手動で、いちいち、ひとつひとつ、ルータに設定しといてあげるのがスタティックルーティング。
と、いいます。


例題を実機を使ってやってみた③で少し説明したRIPは、ルータ同士で勝手に教えあってますから、ダイナミックルーティングになります。
RIPのほかにもOSPF(Open Shortest Path First)IGRP(Interior Gateway Routing Protocol)/EIGRP(Enhanced IGRP)などのプロトコルがあります。
(EIGRPはシスコ独自のプロトコル)



ダイナミックルーティングの長所としては

  • ルーティングテーブルが自動更新だから管理がカンタン
  • ネットワークに障害が起こっても、自動で迂回路を選択してくれる

・・・など。


欠点は

  • 重い(ルーティング・プロトコル輻輳する)
  • ルータの設定を公にしているので、セキュリティ上問題がある
  • もし設定ミスや機器障害が起きた場合、間違った経路情報がネットワーク全般に伝わって、広範囲にわたり通信不能になってしまう

・・・など。



スタティックルーティングの長所は

  • 軽い
  • 安全な通信ができる


欠点は

  • 設定がめんどくさい
  • ネットワークに障害起きても自動で迂回路を探してくれない→通信不能

OSPFやEIGRPの設定についてはまた今度。
スタティックルーティングでの設定手順は↓の通り。

コマンドは、Router(config)#ip route + (管理者が、ルータに教えてあげたいネットワークアドレス)+ (そのサブネットマスク)+ (ネクストホップアドレス)です。
ネクストホップアドレスは、転送先(次の)ルータのアドレスのことです。


Router(config)#ip route 192.168.1.0 255.255.255.0 198.168.3.1
↑こんな感じに打ってね

ちなみにshow ip routeでルーティングテーブル見ると、コードはSになってるはず。