実習やった:NATの設定(オーバーロード)

前回やった内容は、多対多のアドレス変換でしたが、
ローカルアドレス1つにつきグローバルアドレス1つを割り当てていて、
結局ローカルアドレス分だけグローバルアドレスが必要になってました。


内線番号の数だけ外線番号が必要、とか言われたら、
そりゃあ「え〜〜〜〜〜・・・(‐”‐;)そんなたくさん買えないしー。不便すぎるしー。 」てなりますよね。


そこで出てくるのがNAPT(Network Address Port Translation)です。(PAT(Port Address Translation)、またはIPマスカレードともいう)
※PATはCisco独自の呼び方で、一般的な呼称はIPマスカレード


IPアドレスとポート番号を合わせて変換してくれるので、
1つのグローバルアドレスで、複数台あるローカルホストがインターネットにつなげる!ってことですね。
多対1の変換です。



余談ですけどマスカレード(masquerade)って仮面舞踏会とか仮装って意味なんですね。10年くらい前ですかねー、TRFの「masquerade」って曲あったの知ってます?たぶん有名だと思うんだけど。あのサビ部分が頭の中にすごい流れるんですよね・・・まぁ、どうでもいいですけど。
調べたら1995年でした、14年前ですね、いやはや・・・。。
まぁ、どうでもいいですけど。


★手順
IPマスカレードも、前回アドレスプール設定した流れとほぼ同じです。(今回もRIPv1使用。R1にデフォルトルート設定でもよい。)


①内部・外部のネットワークの設定


ローカルアドレスのアクセスリストを作る

③グローバルアドレスのプールを作る

④②と③を関連付ける


・・・はい!前回と違うのはここです!ここで「overload」とオプションをつけましょう。

                                         ここっ!!



PC1からPC2へpingをうって、NATテーブル見てみると。

↑こーなる。

pingはのプロトコルはICMPですから、左端の「Pro」に「icmp」と表示されます。(本当は4層のプロトコルが表示されますが、該当がないので)
で、送信元のグローバルアドレスが「100.100.100.10」、ローカルアドレスが「192.168.1.1」でポート番号が「512」番。
宛先のグローバルアドレスが「192.168.2.1」、ローカルアドレスが「192.168.2.1」でポート番号が「512」番。
・・・という情報がのってますね。
※ICMPはポート使わないのですが、512番が割り当てられてます。512番じゃない場合もありますけど。



オーバーロードは多対1なんで、アドレスプールにいくつもグローバルアドレスがあっても、
基本的に1つのグローバルアドレスしか使いません。

↑100.100.100.10使いまわしてるのわかりますね。



スタティックNATやダイナミックNAT使ったときはNATテーブルは↓こうでしたから、

だいぶ情報量が違いますね。





telnetすると、tcpを使って、23番ポートを使うので、宛先のポート番号にちゃんと「23」と表示されますし、


ブラウザからアクセスすると、tcpを使って、80番ポートを使うので、「80」と表示されます。


あ。
ちなみに。
ダイナミックNAT設定したあと、「あ、やっぱオーバーロードにする!」ってなったときは、
「overload」のオプション付けて上書きすればよいのですが、
NATテーブルにまだダイナミックNATの情報が残っている場合、怒られます。

なのでそんなときは、一旦NATテーブル消しましょう。




ちなみに。
ルータは、スイッチと違い、
(config)#ip http server
とコマンドをうってあげないと、ブラウザからのアクセスを許しません。
でもtelnetと違って、特権パスを設定しなくても入れちゃいます。
なんか、紛らわしいですねー。ふぅ。