例題を実機を使ってやってみた③

・下の図のようにネットワークを作る。


★注意点など
・ルータとルータはシリアルケーブルでつなぐ
 HDLCやPPPも使える。イーサネットではないのでMACアドレスもない。必要ない。
・シリアルポートのドライバインストールしておく?ないと認識してくれない
ファイアウォールの設定ははずしておく
・設定したら常にshow running-configして確認する
pingを打つとき、自分がどこから打っているのか確認。
・設定したら、隣接デバイスping通るか確認。
・show〜のコマンドは、特権モードで行う
・unreachableのときはwiresharkでモニタリングしててもパケットは出ない
・PCは自分のネットワークしか知らないので、デフォルトゲートウェイは自分のネットワークにあるルータのIPアドレスを設定する。
・ipconfigでデフォルトゲートウェイを確認する


★手順
ケーブル類をつなぐ。

PCの設定する。(IPアドレスサブネットマスクデフォルトゲートウェイ

ルータの電源入れる

ホストネームの設定

特権パスワードの設定

コンソールパスワードの設定、login

telnetパスワードの設定、login

シリアルポートの設定、no shutdown

ファストイーサネットの設定、no shutdown

ルータ2台とも。

pingで隣接デバイスとの通信を確認(PC1→R1、PC2→R2)

通信可能な状態を確認。



さて。ここでクロックレートのお話。

ルータ同士をシリアルケーブルで直接つないだ場合、機器の同期を合わせるための信号(クロック信号)の回数を決め、ルータからルータへクロックを送ってあげる必要があります。

でないと通信できません


ちなみにシリアルケーブル(そのもの)にDCE、DTEと書いてあるのが見れると思います。
そのDCEと書いてある方がつながったルータに、クロックレートを設定してあげましょう。


遠隔操作とかでルータがすぐ近くになくて、どっちかわからんって場合は、
R1#show controllers serial 0  と打ってみると、3行目あたりにDCEかDTEか書いてあります。


じゃあ、続き。


DCE の方クロックを設定
R1(config)#interface serial 0
R1(config-if)#clock rate 64000

R1⇔R2がping通るか確認。成功するはず。!!!!!出るはず。





さて。ここでPC2からR1(192.168.3.1)に向けてpingを打ったらどうなるか?
※私が扱ったのはR2なので説明は基本PC2側目線でやります



通信できるか?できないか?・・・・





A:通信できない。なぜならば、R2はR1⇔PC1のネットワークを知らないから。

PC2はデフォルトゲートウェイを192.168.2.254に設定して、R2におまかせはしたものの、おまかせされたR2がR1⇔PC1のネットワークを知らないので、送り先がわからずそこでパケットを破棄してしまうんですね。
「PC2からパケット来たけど、このあて先は知らないなぁ。。どこに送ればいいんだろ。隣のルータが知ってるかどうかもわかんないし…もーいーや。捨てちゃえ。」ってなるわけです。

↑PC2のコマンドプロンプト。パケット送ったまま返事がなく待ちぼうけな様子。


R1、R2とも#show ip route でルーティングテーブルを確認してみてください。

↑R1

↑R2

お互い、直接ケーブルで接続してるネットワークしか知らないわけです。
だから、たとえ隣のルータと1:1のケーブルでつながれていようとも、お隣さんがどんなネットワーク知ってるかまでは知らないし、自分が知らないネットワークにいるホスト宛になんかパケット送りつけられても、


(゚⊿゚)シラネ


ってわけです。





じゃあどうするか。



ルータ同士が、お互い知っているネットワークを教えあう必要があるのですねー。
そこで使うのがRIP(Routing Information Protocol)。りっぷ。

「ボクが知ってるネットワークはこれとこれだよ!このネットワーク内のPCに送りたかったら、まずボクに送ってね!」ってアピールするんです。




じゃあ、続き。



ルーターコンフィグレーションモードに移る
R2(config)#router rip

自分の知っているネットワークを教えてあげる(相手に教えたいネットワークアドレスを入力)
R2(config-router)#network 192.168.2.0
R2(config-router)#network 192.168.3.0
※間違えて設定した・余計なものを消したい場合は R2(config-router)#no network 192.168.3.0 でOK

R2#show run か、
R2#show ip route で確認


↑ルーティングテーブルに、1.0のネットワークが増えた。
「via 192.168.3.1」ということは、お隣さんのルータのインターフェースですね。


ちなみに頭にRやらCやらありますが、それはshow ip routeコマンド打ったところのすぐ下見て。

↑C - connected 、 R - RIP とありますね。

「RIPで192.168.1.0を教えてもらった!これで、もしまたPC2が192.1681.1にパケット送りたいって言い出しても知ってるネットワークだから送ってあげられる!(`・ω・´)b」ってなるわけです。
ルータさんは、常に自分のルーティングテーブルを見てパケットを送るのですねー。


WiresharkでPC2の様子を観察してみると、RIPが飛んできてるのがわかります。

↑赤いやつ。RIPは、30秒間に1回飛んでいます。
R2(config)#no router rip でRIP止められます(=delete。再開にはまた設定必要)



ちなみに今回使ったのはRIPのバージョン1。
現在はバージョン1はあまり使われてません。バージョン2を使います。


この辺についてはまた今度。




余談ですが・・・ (゚д゚@


show ip routeしたときのルーティングテーブルの見方。参考:@network
※メトリック(RIPはホップ数)は1〜15まで。16は到達不可能ということ。